さて、これまでは『アレルギーで避けるものシリーズ』として、多くの人に共通する避けるもののお話しでした。
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『いろいろ避けるものがあるのはわかったけど、じゃあ何を選べばいいの?』『どんな食材が自分には合っているの?』と思っている方もいると思います。
それについて『こういうことに気をつけて選ぶといいよ。』『こう言った体調の人は気をつけてね』というポイントがあるので、そこをお話ししたいと思います。
今回から『自分に合った食材の選び方』シリーズとして始めていきます。
まず初回は、何より大事だけど、何より問題が起こりやすい『穀物』についてです。
一食に食べる量としても、1日に食べる量としてもダントツに多いですよね。
だからこそ、細心の注意が必要です。
気付いていないだけで、穀物が問題を起こしている人がたくさんいると思っています。
日本で手に入る主な穀物は、米、小麦、大麦、オーツ麦、蕎麦、トウモロコシ、雑穀類です。
その中でも多くの人が主食に選んでいるのが、米と小麦です。これがほとんどを占めるのではないでしょうか?
小麦は以前お話ししたので、日本人の主食であるお米を中心に、気をつけるべきポイント2点について話していきます。
【お米】
日本人とお米は切っても切れない関係です。当たり前のように毎日食べていますよね。
でも、ここで少し注意が必要です。
①血糖値の急上昇
ご飯を食べるとすごく眠くなるという経験がありませんか?
私は昔、お腹がいっぱいになったら、眠くなるのは当たり前だと思っていました。
でも、昼ごはんを食べて午後の仕事に集中できない、眠くて仕方がないのは当たり前ではありません。
健康な状態であれば、お腹が満たされた満足感があっても、眠くてつらいことは無いからです。
これは血糖値が関係しています。小麦でもお話ししましたが、小麦や米は血糖値が急上昇するため、それを下げるためにインスリンが過剰に分泌されて今度は血糖値が急降下します。
そうすると低血糖状態になって、眠気やだるさが起こります。
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これを毎食のように繰り返していると、機能性低血糖症になります。
眠いのや怠いのは当たり前では無いですし、たかが眠気と軽く扱わないことがとても大事です。
毎日起こることは、積み重なって大きな症状を引き起こします。
お米も小麦と同じくらい血糖値が上がります。
ただ、お米が小麦と違うのは、粒で食べられるところです。小麦は粉にしないと食べられません。パンや麺に加工する必要があるので、その加工や食事として調理する過程で、乳製品や油、砂糖などを取る機会が格段に増えます。
お米は粉にしなくても、そのまま粒として炊飯できて食べられるので、主食として適しています。
また、精白米よりも玄米や分つき米にすると血糖値の上昇が抑えられます。
②お米のアレルギー
このお米も最近はアレルギーの人が増えてきました。その理由の一つが品種改良により、よりモチモチした甘くて粘りのある餅のようなお米が作られていることにあります。
お米のでんぷんはブドウ糖が結合してできています。この結合がラセン状に繋がったアミロースと、枝分かれしたアミロペクチンがあります。
このアミロースとアミロペクチンの含有量で消化のしやすさが異なります。
アミロースが多いのがササニシキなどのあっさりしたお米です。アミロペクチンが多いのがコシヒカリなどのもっちりしたお米です。
お餅の原料もち米はアミロペクチン100%です。
アミロースが多いお米は、構造が単純なため、分解しやすく吸収されやすいですが、アミロペクチンが多いお米は、分解しにくく、もたれやすいです。
またアミロペクチンが多いと食後の血糖値が上がりやすくなります。
アミロペクチンを分解する酵素が弱い人は、未消化の物質として免疫系が異物とみなして、アレルギー反応を起こすことがあります。これがお米アレルギーの原因の一つです。
古来から日本で主食とされてきたのはササニシキなどのアミロースの多いお米です。
現代では外食産業のほとんどがコシヒカリを使用しており、スーパーで販売されているのもコシヒカリ系のお米がほとんどです。
消化しにくい人やアレルギーの人はササニシキなどアミロースの多いあっさりしたお米を試してみるといいかもしれません。
小麦やお米を食べて、眠くなったり、怠くなったり、お腹が張ったり、消化が苦しいのなら、そのまま主食として食べ続けるのはおすすめ出来ません。
すでに慢性的な体調不良の状態だからです。
もっとラクに消化ができる、自分に合った穀物を選ぶ方が身体に負担がかかりませんよ。
次回はお米以外の穀物について話していきます。
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