少し前の話です。
たしか夕食の時だったと思います。
何かの話の流れで
『あんたは全然家のことをやってくれない!』
と母親から怒られました。
私は、『はぁ⁉︎やってるよ!そんな事言う方が信じられない!』
と怒りに任せて即座にいい返しました。
全く何もしていないならともかく、毎日やってる事があるし、頼まれたことも、出来る限りやっているのに、そんなこと言うなんて信じられない!と言う気持ちです。
基本的に私は怒りを溜め込みません。
特に家族とか近しい人の場合は、怒りを溜め込む方が後々恨みになる事が多いので、すぐさま外に出すようにしています。
理論的に話すとかはどうでもよくて、ただその言われたことにムカついているんだ!という気持ちを大事に言い返します。
普段そこまで怒ることがないので、たまに来るこんな怒りは発散するチャンスです。
もはや怒りは、私の中ではスポーツみたいなもので、その場で発散したらすぐ終わり、全く引き摺りません。
さて、そんなことがありました。
大事なのはここからです。
『母親は何でこんなことを言い出したのだろうか?』
怒りが出る反応は貴重なので、しっかり自分の内側を見つめる機会になります。
自分の外側に起こることは、自分の内側の投影です。何か原因があるに違いないと思い、自分の内側を掘り下げていきました。
きっと、何かが母親をそうさせているのです。
そこで自分の中を見つめて思い当たったのが、
『あ、私は普段母親がやってくれていることを当たり前だと思っている。全然感謝をしていなかった。』
ということでした。
私が言われて反射的に思ったのが、
『私もやっているのに、何でそんなこと言うの?』
でした。
でも、それ以上に母親がやってくれている事がありました。それを当たり前だと思い、無かったことにしていたのです。
母親からの『無視しないでよ!』という叫びだったのです。
私はこの気づきから、直接は言わなくても、心の中でたびたび感謝の気持ちを送るようになりました。
そうすると、母親の雰囲気がなんだか丸く、穏やかになっていきました。そういったことでケンカする事もなくなりました。
外側では何もしていないですが、私の気持ちが変わった事で、何かが変わったのだと思います。
もちろん感謝は直接伝えられる方が1番ですが、直接じゃ無くても伝わるものがあります。
近しい人だからこそ言いにくいことがあります。
でも、思いは口に出さなくても、毎日感謝の気持ちを送ったり、行動で表す事ができます。
最近になってもう一つ思ったのが
『私にも自分自身に対して、そんな無視をしている事が無かったのだろうか?』
ということでした。
その頃、いろいろチャレンジをしていて、外側にもっと何かを求めていました。
もしかすると、もっと内側を見てよ!という自分の声だっのかもしれません。
誰かの声は自分の内側の声の場合があります。特に引っ掛かることや、怒りや悲しみなどは、内面と向き合うチャンスです。