乳製品の続きです。
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③牛乳のカルシウムは骨に良いのか?
牛乳にはたくさんのカルシウムが含まれていますよね。
でも、牛乳はカルシウムの吸収を助けるマグネシウムが少なく、とてもバランスが悪い食品でもあります。
カルシウム量とマグネシウム量の理想は1 : 1ですが、牛乳のマグネシウム量はなんと10分の1以下です。
なので、マグネシウムのバランスを調整せずに摂取していると、カルシウム量が多すぎて身体が酸性に傾いていきます。
そうすると身体がアルカリ性に戻そうと、骨からカルシウムを抜いてバランスを取ろうとするのです。
牛乳を飲んでいるのに骨折が起こるのは、ここに理由があります。
せっかく牛乳を飲むなら、マグネシウムも一緒に取り入れないと、本末転倒になります。
詳しくはこちら→腸内環境③牛乳・乳製品
④乳牛の過酷な飼育と成長因子
現代の酪農では、より効率的にミルクを絞るために様々な方法が取られており、牛たちにとってかなり過酷な状況です。
牛は本来草食ですが、よりミルクを出す為に穀物飼料が与えられています。ほとんどが遺伝子組み換えされた外国の作物です。
また、乳牛は人間用に年間300日搾乳されています。
出産後もすぐに人工授精されるために、搾乳期間と妊娠時期が重なっています。
遺伝的にも改変された牛は妊娠中にも搾乳する事ができるのです。
そして、日本の酪農場の約70%が乳牛を短いロープや鎖で繋いで飼育しています。乳牛は歩くことすらできず、ずっと同じ場所に立ったり座ったりするだけです。脚の筋肉が衰えてボロボロになります。
詳しくはこちら→乳牛の一生
現在、日本の乳牛には肥育ホルモン剤の使用は禁止されています。しかし、アメリカなど海外では認可されている国もあります。
肥育ホルモン剤を使用することで搾乳量が増え、効率良く搾乳できるからです。
しかし、日本では使用を禁止していながら、肥育ホルモン剤を使用している国からも乳製品は輸入されているのです。よくよく注意が必要です。
牛乳にはもともと成長因子『IGF-1』が含まれていますが、肥育ホルモン剤を使用された乳牛から搾乳された牛乳には、非常に多くのIGF-1が含まれます。
牛乳は牛の赤ちゃんが育つために飲むものですから、赤ちゃんの成長を促す成分が入っています。
この牛の赤ちゃんに必要な成長因子『IGF-1』を、人間が日常的に取るとどうなるでしょうか?
いらないところが成長してきます。
異常な細胞増殖、つまりガン化を引き起こすと言われています。
このように牛乳にも様々な問題があります。
私たちは普段、どのように牛乳が出来ているか忘れがちです。
私は牛たちに過酷な状態を強いてまで、牛乳を飲みたいと思いません。
どうせ飲むなら、広々とした牧場で、放し飼いにされた、より良い環境で育てられた牛の牛乳を飲みましょう。そう言った酪農家さんを応援したいです。
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